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Data
Serial #: 0051
Title: Hyoutan Festival 玄徳園
Size:
Type: Oil on Canvas
Date: 2005
Status:
Price:
玄徳園
私の恋人の父親の庭は、塩水の町では名物のひとつと見なされているくらい、創造力と美しさに溢れている。彼らの友達や、 人から聞いて尋ねてきた人々が入れ替り立ち替り訪れ、いつもにぎやかな笑い声と活気にあふれているのが彼の庭、玄徳園。花々と木々は、 様々な表情を思い思いに演出して見る人々の五感を楽しませている。家族そろっての写真撮影に、愛犬のマルチーズ、 エンジェルまで駆りだされる。ポーズを決めて得意顔の真っ白なエンジェルと緑の庭、人々の笑い声、花々の香り、 そして海の奏でるやわらかなバックグラウンドミュージック。
そんな昼間の玄徳庭ももちろん素敵だ。でも、私が一番好きな玄徳庭の瞬間は夜になってあたりが真っ暗にならないとやってこない。
庭の持ち主がポンッとスイッチを押すと、彼が作ったひょうたんの棚にアレンジされたクリスマスライトにいっせいに光がともる。
そして昼間のにぎやかな雰囲気とは似てもつかぬ幻想的な世界が一瞬にして目の前に広がる。昼間のひょうたんたちは、
乾燥した淡い緑色を優しく揺らして、庭の緑の中に溶け込んでいたけれども、花々が寝静まった後の庭でスポットライトを浴びるのは、
まさにこのひょうたんたちだ。柔らかな光の中にまるまると浮かび上がるひょうたんたちには何とも言えぬ愛嬌がある。でも、
光るひょうたんたちをさらに引き立てているのは、何といっても壁に立てかけられた大きな赤い二つの車輪だろう。その車輪がどこから来て、
なぜそこにあるのか、私は一度も聞いたことがないし、聞こうとも思わなかった。
それほどしっくりと赤い車輪と緑のひょうたんはマッチしているからだ。まるでさんご礁の中に住む魚とさんごのように、
互いを必要としながら共存する両者。その絶妙な取り合わせに私はうっとりと目を奪われる。そして、
こんな不思議な美を作り上げた庭の持ち主の創造力と、庭を常に絶好な状態に保っておくために彼が日々費やしている時間と労力を讃えて、
この絵を描いた。